2013年3月9日土曜日

ふと思う。あのパラシュート男はなんだったのか?

享年39歳、ジェームズ・ミラーという男をご存知でしょうか。

1993年11月6日、ラスベガスの屋外会場で行われていたヘビー級タイトルマッチ。
リディック・ボウ vs イベンダー・ホリフィールドの最中、突如としてパラグライダーで降りてきた男です。

ミラーはリング内に着地しようとして失敗、ロープに引っ掛かったまま警備員に取り押さえられた。
試合は一時中断、ミラーは警備員や観客に袋叩きにされ、会場から叩き出された。

試合は引っかかったパラグライダーを撤去するため20分中断。

両選手はガウンを着て体を冷やさないようにして待機、再開後は集中力溢れるボクシングで一流の証明をしました。

試合結果は中盤からペースを握ったホリフィールドの2-0判定勝利。

ミラーは重傷を負っただけでなく、10日間の拘留と4千ドルの罰金を払いました。
数年後にはバッキンガム宮殿に不法侵入、国外追放となりました。

最終的にはアラスカで消息を絶ち、木にロープをかけ首吊り自殺を遂げたミラー(重い病気だったという説もある)。


ほぼ10年経過した今、ふと思う(ここからは個人的な憶測を含みます)。

パラグライダーで小さなリングに向かって、極めて正確に降りてきたという事は、ミラーがきちんとした飛行技術を持っているということだ。目立ちたがり屋の人間が数日前の思い付きでひょいとできる行為ではない。

更に言えば、パラグライダーは貧乏人ができる趣味ではない。この悪ふざけにどれだけお金がかかるだろうか。行為に対する4千ドルという多額の罰金は誰が払ったのだろうか。

一定の財産があると予想される男が、自身が着地した後にどれだけ酷い蛮行の対象になるか、想像できなかったのだろうか。仮に911テロ以降にこの行為があったとしたら、射殺される可能性もあったろう。命を掛けてこのバカげた行為をしたのは、本当に「目立ちたかったから」なのか。

なぜタイトルマッチの最中、突如としてパラグライダーで降りてきた彼を撮影していたカメラがいたのだろうか。通常であれば、選手の動きを追うことに必死だろうから上空の異常に気が付くとは思えません。テレビ局に事前に通知があったのではないだろうか?(試合中継のカメラは落下してから気が付いた様子。後のニュース映像で空中の画像があったと記憶しています。)

7Rというタイミングも引っ掛かる。序盤を飛ばして戦った場合、筋肉疲労が限界に達するタイミングと言えなくもない。疲れ始めたボクサーが20分もの休憩を挟めるとしたら、それは大きなアドバンテージとなるだろう。(どちらかのボクサーが怪しいと言っているのではありません。二人とも歴史に残る名ボクサーです。)

そして、事件後のミラーに関する情報があまりに少ないように感じる。「目立ちたかったから」だとしたら、もっと雄弁になにかを語るんじゃないだろうか。ネット上を調べてみたが、(日本語による)情報は僅かでした。英語だともっとあるのだろうか。

この男、もしくはこの男に依頼した者、の目的はなんだったのだろうか…?


なにか情報をお持ちの方がいたらコメント欄に書き込みをお願いします。




HSPプログラムコンテスト最優秀ゲーム賞、受賞作品!
Windows用ボクシングゲーム「実写でボクシング」でネット対戦をしてみませんか!?

忘れてかけていた「勝利への憧れ」。実ボクダウンロードはこちら

1 件のコメント:

  1. Wikipediaの英語版(James Miller (parachutist))を読んでいると精神的に不安定な人だったのかもしれません。ボウとホリフィールドの試合についてはアクシデントと言ってみたり暴力反対のためわざと乱入したといってみたり。最後は虚血性心疾患&その治療費の捻出に苦しみ、自身が経営していたコンピューター会社は破産し、空を飛ぶこともままならなかったようです・・・。

    返信削除